今朝は夜中過ぎてお風呂に入って、ぬくもって寝てしまい起きたのが6時30分近くで~「脳科学」のスクールに間に合わずお休みしてしまいました・・あ~あ、やっちまったです(笑)
最近読んでいる「マインドフルネス」関連の本で「阪神・淡路大震災」と脳の働きを絡めて説明してる所が、分かりやすかったので、共有したいと思いました。
目次
大震災、私の脳に起きたこと
1995年当時、兵庫県の芦屋市に住んでいた私は「阪神・淡路大震災」を経験しています。
その時、私の「脳」がどうなっていたか。
どのように情報を収集し、どんな指令を出していたのか。
それを皆さんと共有することからスタートします。
1995年1月17日の早朝5時46分、それは何の前触れもなくやってきました。
地響きなのか爆発音なのか、今でもよくわかりませんが、とにかく強い衝撃音で私は叩き起こされました。
目覚めた瞬間、身体が飛ばされそうな程、家が揺れ反射的にベッドから飛び起きた私は寝室の窓枠に手をかけながら必死に身体を支えました。
その時点では、これが後世に語り継がれることになる阪神・淡路大震災の始まりだとは、知るよしもありません。
それどころか、この大きな揺れが地震によるものかどうかも分かっていませんでした。
まだ暗い冬の早朝です。いったい何が起きているのかと思いを巡らせました。
次第にマンション自体が大きく軋む音が聞こえてきます。
足元が激しく横揺れしています。
「地震だ!」
そうはっきりと自覚した後、揺れはさらに大きくなり、本棚が倒れ、食器が飛び出し、ものすごい音を立てて床にばらまかれました。
いよいよ心臓の鼓動は激しくなりましたが、あまりの恐怖の為に身体がフリーズ。
窓にもたれかかったまま動けない私の視界の向こうには、飛び散る火花に照らし出された空が見えます。
電線が切れてスパークしていたのです。
自分の意志ではコントロール出来ない「脳」の働き
さて、この時に私の脳には何が起きていたのでしょうか。
順を追って振り返ってみましょう。
私は大きな揺れに依って目覚めました。
「海馬」→「扁桃体」へ
私の鼓膜に震度7の「ドーン」という振動音が届いた瞬間、この聴覚刺激は脳の「海馬」と呼ばれる場所に送られます。
この「海馬」は、情動(一時的な激しい感情の動き)や感情を司る「大脳辺縁系」の中にあり、記憶や学習に大きく関わる場所です。
「海馬」は聴覚だけではなく、視覚や嗅覚情報からも記憶の元ネタを集めています。
夜明け前の暗闇、窓の外映る閃光、マンションの軋む音なども、記憶の素材として収集されていきます。
不測の事態にあっても、人間の脳内オペレーションは実に緻密で、筋書通りに仕事をしているのです。
こうして集められた情報は、同じく大脳辺縁系の中にある「扁桃体」という場所に中継されます。
ここは、「海馬」から送られた五感の情報に反応して快適さや、不快さなどの情動を作る場所。
「海馬」→「扁桃体」→「視床下部」へ
不快さを生んだ時は「闘争」「逃走」「硬直反応」の3つの指令のうちのどれかを他の「脳」の部位に送ります。
私が事情もわからないまま、ベッドから飛び起きたのは、瞬間的な極度の不快感に依って「逃走」の指令が送られたためだと思います。
次に、私の「脳」の「扁桃体」は、初めて体験する巨大地震の恐怖や不安という不快感に依って私の身体にフリーズせよという指令を出したようです。
これが「硬直反応」です。
私が自分の部屋で動けなくなったように、本当にショッキングな出来事に遭遇すると、動けなくなってします人がいますが、それは「扁桃体」が理性の動きを制限し、判断を単純化させている一つの現れです。
続いて私の心臓は恐怖のあまり激しく脈打ちますが、この心臓の高まりも私自身はコントロールすることができません。
「扁桃体」が作り出す情動のシグナルは、そもそも人間が抗ないものに繋がっているからです。
マンションの寝室で大地震の衝撃を受けた私の「扁桃体」からの情報は、「間脳」の中にある「視床下部」にリレーされます。
ここは自律神経を働かせる場所で摂食や性的な衝動といった「快の情動」も、恐怖や怒りなどの「不快な情動」も、ここで身体反応として強化されます。
私がベッドから反射的に飛び起きたのも、フリーズしたのも、心臓がドキドキし続けたのも、自律神経の一つの交感神経が正しく働いていたからです。
生涯忘れることの出来ない「地震の最中の私の行動」は自分の意志ではコントロール出来ない自律神経に支配されていたのです。
脳の連携プレー
地震の瞬間の脳の働き
これを科学のスパイスを入れて表現するなら「海馬・扁桃体・視床下部による連携プレー」と言えます。
これらが存在する「大脳辺縁系」では、様々な機能が複雑に絡み合って仕事をしています。
その中でも、この3つの連携プレーこそが、原始時代からヒトを守り続けてきた中心的な働きです。
この連携プレーが無かったら、突然自分の身に降りかかった危険を敏感に察知することはできません。
また、その時の強烈な体験から学び、教訓にすることも難しいでしょう。
「扁桃体」が作った「快や不快の情報」は「海馬に送り出され」、「情動記憶として強化を促す」ようになっています。
次に似たような場面に遭遇した時、前回よりもうまく対応できるのは「恐怖や不安の記憶が刻まれているから」です。
さらに「食欲」や「性欲」その他の「感情的な強い衝動」も、この連携プレーに依って生まれます。
だから人間は種を残し、サバイバルし、敵から巧みに逃げ、闘い抜く事が出来たのです。
まとめ
・「阪神・淡路大震災」などの恐怖の体験などは自分の意志ではコントロール出来ない脳の働きがある
・「海馬」→「扁桃体」→「視床下部」が存在する「大脳辺縁系」では複雑な連携プレーをしながら仕事をしている脳の働きがある
・次に似たような体験をしても過去の記憶が刻まれているから対応できる
・その連携プレーこそが、原始時代から種を残しサバイバルし生き延びてこれた証拠、そのものである
アラ還の独り言
毎日、「脳科学」を勉強していますが、「海馬」や「扁桃体」や「大脳辺縁系」を「阪神・淡路大震災」を取り上げて解説されてた内容が大変分かり易かったので、とりあげました。
もうすぐまた、来年の1月17日が来ようとしていますが、次から次へと「天変地異」が起こる毎に、悲惨な映像が映りますが、私達の心の中の出来事は永遠に消える事はありません。
人の心の絆を大切にしていきたいと改めて思います。
今日も「世界のトップエリートが実践する集中力の鍛え方」を参考にしました。
今日に出逢った全ての皆さんに感謝です。そして、私にも、ありがとう。
TO BE CONTINUED・・・
続く・・・
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